山の神様、山女の神様
2014年 05月 21日
5月のとある日は寒気の影響で朝から冷たい風が吹いていました。
あまりいい条件ではないと知りつつお気に入りの渓へと行ったわけです。
水温は9℃、虫も飛んでおらずおまけに降雨がないおかげで渇水しつつありました。
ライズはたま~にあるもののフライには出ません。
でもなんとかどんどん釣り上がって行くうちにときどき釣れておりました。
サイズは20cmくらいでしょうか。
『今日はやはりこんなものか・・・』
と2時間ほど経過し堰堤を巻きます。
時間は12時を過ぎたころ。
すると陽も差してきて少しぽかぽかな感じになりました。
堰堤の上と下で状況が違ったのか、だんだんと虫っ気が出てミドリカワゲラをはじめメイフライと
一気にハッチしているようです。
当然水面もざわめき立ちます。
ちょっとしたプールではバシバシとライズし始め、ダンのサイズが大きいので捕食するところが
はっきり確認できます。
『いや、これはすごいな・・・』
しばし見とれていました。
ふと見上げるとスピナーの乱舞。
今日はすごい日に当たったのかもしれません。
そして大きさにして周囲3~4mほどの小さな淵です。
もちろんここでもライズしっぱなしで、下から順番に釣っていきました。
そして一番上流側の流れ込みからフライを乗っけると、「ヌッ」と魚体が現れました。
すぐさまグンと重みがロッドに伝わりました。
『いやこれはデカイ!』
スコットの#3をバットからグイグイ曲げます。とにかく重い・・・
ティペットは6X、これまで小さめのヤマメだったからウインドノットもそのままでした。
リールのドラグは使用せず、テンションを保ったまま走ったら少しずつラインを出してあげます。
3~4分はがんばったでしょうか、何度か水面に顔を出し寄せてネットに・・・
35cm
小さな渓流だしこれまでここで見たことも聞いたこともありませんでした。
ずっと奥深くひっそり潜んでいたのでしょうか。
それが天候、気温、水温、水量、時間とすべての条件がそろいそしてスーパーハッチが起こり、
完全にスイッチが入ったのでしょう。
そしてその時その場所に立っていた自分。
フライはその日のパイロットフライ、アダムス・パラシュートの#17。
その後細かいポイントを通りすぎ、退渓地点のここでは大き目のプールへ。
まだハッチは続いており、やはりここでも一番上流で一番大きいのが陣取っていました。
これは先ほどのイワナのような重くしなやかなファイトではなく、ヤマメらしい強く軽快なファイト。
プールを縦横無尽に走りましたがラインをうまく出し入れしながらのランディング。
33cm
もうお腹いっぱいです・・・
これからはなかなかお目にかかれることはできないかもしれないけど、
『ここにいる!』
と胸に秘めつつ通うことはとても嬉しいし、釣り人にとって幸せなことなんだろうと思います。
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by pukupukurin824
| 2014-05-21 22:55
| flyfishing