忘れられない一尾のために
2010年 08月 01日
実は前回のこりらさんとの釣行のとき、帰りに気になるポイントに寄り道させてもらっていた。
そして尺イワナをバラしていた・・・。
そのポイントは大きくゆるい巻き返しで、ゆっくりゆっくり泡が静かに回ってくる最後のところにそいつは定位していた。
水深は20センチ程度。
ある意味無防備だが、エサが一番集まる絶好の位置で、サイズの小さいイワナたちはその後ろに着いていた。
11番のピーコックパラシュートをキャストするとそいつはすっと近づいて、ゆっくり吸い込んだ。一呼吸おいてロッドをあおると、
その重さが「グン」とのった。
その太さや引きの重さからいって尺オーバーであることは間違いなかった。
始めはおとなしかったが針がかかったことに気がついたのか、淵の深みに潜ろうとした。
必死にこらえていたけど、無念のフックアウト・・・。
でもそのときはそれほど悔しくなく、逆にすがすがしかった。
サイトで見つけて一投目で喰わせたことに満足していたのかもしれない・・・。
しかしそれから毎日そのときの状況が、ふつふつと思い返されもう一度チャレンジしてみたい・・・という気持ちが強くなってきた。
困ったものだ・・・
そしてアブやもろもろのことを覚悟してまた向かってしまった訳です・・・。
アブはそれほどでもなかった。車止めに少しいたくらいで川にはほとんどいなかった。
ホントギリギリのタイミングだったのかもしれません。
現場に着くとそいつは前回とまったく同じ場所に定位していた。
少し興奮しながらフライをカディスパターンにし、キャスト。
しかし見切られる。
ピーコックパラシュートにしてもダメだった・・・。
数回キャストすると、警戒したのかすっと深みに消えていった。
それから時間をおくために、上流へ釣り上がり2時間後またポイントに戻ると、
またそいつは同じところにいた。
しかしまたもや見切られ、いなくなった・・・。
今度は下流の方へ時間をかけて行き、また1時間半後に戻るとまたいました!
時間的にもこれがラストチャンス。
胸の鼓動をおさえつつクリップルの14番をキャスト・・・また見切られます・・・。
そして次に結んだのが17番のブラック・パラシュートだった。
何の疑いもなくその小さなフライを吸い込み、がっちりフッキング!
また淵の深みに潜ろうとしたが、前回の失敗をふまえロッドでなんとかいなし浅瀬に寄せるがまた走る!
それを何回かくりかえしやっとランディング!
一週間思い続けていた、34センチ。
誰もいない渓で思わず、
『よっしゃー!』
と雄叫びをあげてしまった・・・。
こんな大きな体でよくこんな小さいフライ食うなあと思ったが、そこがフライフィッシングたる所以。
同じ場所に着くイワナの習性にも助けられたと思います。
何回も通い続けた『楽園』での出来事。
そろそろ今度は違う渓に向かうとしよう・・・
疲れているはずの足取りも軽かった・・・
↓ランキング参加中です!ポチッと応援していただけたらうれしいです。
にほんブログ村
by pukupukurin824
| 2010-08-01 08:11
| flyfishing